青いものを応援しているだけのゆるい話

関ジャニ∞の安田章大さん、KinKiKidsの堂本剛さん、中日ドラゴンズと青いものを応援する人生。思いついたことを思いついたままにゆるく長文で語ります。※個人の感想です。

ENDRECHERIのサブスク解禁に寄せて

2020年6月17日(水)、ENDRECHERIがついにサブスクリプション解禁となった。

TwitterでENDRECHERIを検索すると、これまで興味を持っていなかった方やあるいはサマソニで気になっていたけど円盤まで手を出すのは…と思ってた方が何名かこの機会にENDRECHERIの音楽に触れていただいたようで、

堂本剛、こんなカッコイイ音楽をしていたのか!」とか、曲はもちろんボーカル力と演奏力に「日本でこんなに贅沢なFUNKをしているバンドがあるのか!」と驚き、

熱の籠もったツイートをしてくれていることをENDRECHERIのファンは見逃さず、いいねとRT祭りになっている。

それが良いか悪いかは別として、私はこの数日の流れに剛さんの音楽がまた違う誰かに届いていっていることに感動していた。

 

そういえばサマソニに初参加となった2018年も同じような感想を何回かTwitterで見かけた。

当時も今も印象に残っているのは、「ジャニーズのファンはこんな贅沢な時間を過ごしていたのか」というようなニュアンスの感想。

 

私はKinKi Kidsさんと関ジャニ∞さんが好きで、自我が芽生えた頃からジャニーズ村にどっぷり浸かっているし、音楽に関してはPOPミュージックくらいしか聴かないような人間であるので、

音楽村にどっぷり浸かっている方からENDRECHERIの時間を「贅沢な時間」と言われたことはとても嬉しく思った。

 

私は常々アイドルはとても幅広いエンタメであると思っている。

 

 

アイドルは、CDを発売して、歌って踊ってステージでパフォーマンスをすることで私たちに笑顔と夢を与えてくれる。

そして活動の中でドラマや映画といった映像作品に出演したり、バラエティで楽しい時間をくれたり、舞台やミュージカルといった生のエンタメにも出演してくれる。

アイドルを応援していると、知らず知らずの内に幅広いエンタメに触れる機会が増えていくのだと実感している。

 

でもアイドルは「卒業」する。

 

私が密かに推していたある女性アイドルは卒業をするときに、「アイドルは幅広い仕事でいろんな体験ができるけれど、例えばドラマの仕事をさせていただいたとき女優さんや俳優さんというその道の"プロ”の方々と接した。私も何かの”プロ”になりたいと思ってしまった」と語っていた。

 

 

その言葉になんとなく納得をするとともに、同時に疑問も浮かんだ。

 

 

ーアイドルはプロではないのだろうか?

 

 

ここで断っておくと、私はKinKiさんと関ジャニ∞さん以外のほとんどのことはお茶の間程度しか知らない。

なので、とても狭い世界で見聞きしたことだけを書き連ねているということを念頭に置いて欲しい。

 

例えば堂本光一さんのミュージカル「Endless SHOCK」は、2000年11月帝国劇場で初演されて以降、毎年公演を重ね、日本の演劇大賞を受賞し、ニューヨーク公演も開催し、日本で一番チケットが取れないミュージカルと言われている。

そして2005年以降、そのステージは光一さんが脚本・演出・音楽の全てを手がけている。

 

堂本剛さんもソロ活動としてENDRECHERIを立ち上げ、精力的にアルバムやツアーを開催し、時にそのライブステージは薬師寺平安神宮東大寺といった神社仏閣でも開演され、新しい世界へ挑戦し続けている。

サマソニにも2年連続(正確には2017年から3年連続の予定だった)、稲妻ロックフェスにも参加され、単独ライブ以外にも活動の幅を広げ始めている。

こちらも、作詞作曲演奏など含めプロデュースは堂本剛さん自身だ。

ギター・ベース・キーボード・ドラムの演奏や編曲、映像作品のスイッチングなど興味の幅は広く、作品の中には「オール堂本剛」というものもあるし、時々ジャケ写すら自分で撮ってしまう。

 

彼らはそれでもアイドルである。

 

定義なんて人それぞれだと思うので、アイドルの定義が何かはわからないけれど、ジャニーズ事務所は「男性アイドルの事務所」なので、そこに所属して、グループとしても歌って踊るステージを見せてくれる彼らはやっぱりアイドルなのだと思う。(もちろん俳優部門の方もいらっしゃるけれど)

 

ジャニーズ内や世間の彼らへの評判は知らないけれど、彼らが最初からこんな風に自由にソロ活動をしていると思うだろうか。

もちろん、彼らの環境はきっと恵まれている。

誰と比べていいのかわからないけれど、自由だと感じる方がいらっしゃれば、きっとその方が思う「誰か」と比べて恵まれている環境なのだと思う。

 

けれど、例えば剛さんはここまで自由にFUNKという音楽を鳴らすまでに相当な時間を費やしている。

彼がソロデビューするきっかけは、本人曰く「You、ソロデビューしちゃいなよ」というジャニーさんの一言からだった。

それは誰もが与えられるチャンスではきっとない。そいいう意味でとても恵まれていると思う。

けれど、2002年『街/溺愛ロジック』でソロデビューする際、事務所の方からはさんざん否定されたと言っていた。

「男にモテそうな曲ではなく、もっと女性が喜ぶ曲を書きなさい」と。

ソロプロジェクトを進めていくにあたって、最初はアイドルのバックで演奏してくれるミュージシャンも集まらず、事務所の方や協力してくれるミュージシャンの方へやりたいことを何度もプレゼンし、そうして少しずつ少しずつ今の形へと進めていった。

最初から豪華なミュージシャンとともに自由にFUNKを鳴らせていたわけではない。

 

光一さんもジャニーさんプロデュースだったSHOCKを「俳優側として伝えたいメッセージがあるはず」と自身のプロデュースへと変えた。

その中でジャニーさんと表現の方向性で喧嘩をしたこともあったという。

それでもジャニーさんの名前をプロデューサーとして残し、ジャニーさんの名前を汚すことがないようにと自身のプロデュースする舞台を高めていった。

 

 

アイドルという世界にいて、別の現場(俳優や音楽などその道のプロの世界)に身を置くとき「所在なさ」のようなものを感じることがある人は少なからずいるのだろう。

アイドルの誰かを推したことがある方なら、推しが似たようなことを発言するのを耳にしたことがある方もいると思う。

 

アイドルは制限された世界だろうか。

そうかもしれない。ジャニーズだけとって言えば、ネットやSNS解禁になったのもつい最近だし、サブスクは未だに嵐さんだけ。

SNSも解禁とはいえ公式チャンネルだけだし、YouTubeでの動画公開も全グループではない。

 

錦戸さんも歌詞を書くときにある単語をボツをされたと言っていたし、安田さんはJAM LADYを書いたとき「こんな歌詞書いて大丈夫かな?」と思っていたと言っていた。

音楽という自由な世界で、アイドルが音楽をするときに自由にできない「制限」は確かにあるのかもしれない。

 

また日本のアイドルは低年齢の時からその世界に身を置くことが多い。

最初にその世界でパフォーマンスを披露するのはだいたいが10代ではないだろうか。

10代の頃からやりたいことが明確になっている人がこの世に何人いるのだろう。

 

パフォーマンスや活動を続けていく中で、徐々に自身の表現ややりたいことが明確になった時、アイドルの「制限」が不自由に感じることもあるのかもしれない。

その枠をとって自由に表現をしたくなることもあるのかもしれない。

挑戦したくなることもあるのかもしれない。

 

それはきっと悪いことではない。

 

その選択肢の一つに「卒業」や「脱退」があるのだとして、それを咎める権利はきっと誰にもない。

でもほんの少し、ほんの少しだけ。

私は剛さんと光一さんの顔を思い出す。

 

卒業や脱退が選択肢の一つであるなら、「事務所の中でやりたいことを挑戦すること」も選択肢の一つにないのだろうかと。

 

安田章大さんは言った。「ジャニーズ事務所内でブルドーザーのように道を拓いていきたい」と。

剛さんも光一さんも何年も十何年もかけて、やりたいことを形にしていっている。

 

 

その一方で身一つで外に飛び出し、勝負に挑む人もいる。

 

もしも「アイドルだからできないことがある」と考えたとき、世界を広げるためにその場から飛び立つのも自由だし、

その場で「やりたいこと」を形にするために「できないこと」と真っ向から話し合いを重ねるのも、私は自由だと思う。

 

 

どちらも自由だ。どちらも戦いだ。

 

この世界にはいろんな選択肢があって、自身が選んだ選択がどうなるかの結果はいつ出るのか分からないのだと思う。

明日すぐに出るかもしれないし、30年後かもしれない。

 

いずれにせよ、やりたいことを続けていくしか道はないのだと思う。

そしてやりたいとことをやるためにはやりたくないことも続けていかなければきっとやりたいことを維持するのは難しい。

 

どちらの選択肢を選んだとしても、その人生はあなたのもので、それを応援したいと思うか思わないかも私の自由だ。

きっとどちらの道にも苦難はある。

 

感情のままに書いているので言いたいことがまとまらないけれど、

ENDRECHERIさんの音楽がサブスク解禁となって手に取りやすくなり、音楽アカウントの方に「良い!」と言ってもらえたこと。

数人かもしれないけれど、これも挑戦し続けた結果の今なんだなと思う。

 

端から見たらとても小さなこと。結果とも言えないことかもしれない。

この程度なら事務所から出ればすぐ出来ると言われてしまうかもしれない。

 

それでも剛さんが事務所にいながらやりたい音楽を届け続けてくれている今日がとても嬉しい。

とても誇らしい。

ファンでいて良かったと思う。

 

だから、どの推しのどんな選択の先にも「推していて良かった」と思える未来が来るといいと思う。

 

もしも不快な思いをさせてしまったらごめんなさい。

長くなったし、言いたいことはまとまらないけれど、

最後にENDRECHERIの最新アルバム『LOVE FADERS』からジャニーさんが剛さんに残しただろう、そしてきっとジャニーズのアイドルの方々へ残しただろう言葉と、

ENDRECHERI☆ENDRECHERI名義の1stアルバム『Coward』からそれぞれ1曲ずつ、歌詞を書いて終わりにします。

 

「信じられないよ!!!

 そんなの誰だって出来るよ!!!

 もう最悪だよ!!!

 個性は武器なんだよ!!!

 魅力なんだよ!!!君以外の何者でもないんだよ!!!」

(Super miracle journey!!!)

 

「歌を歌って 泣いて 笑って あなたに愛していると云いたい

 これだけの日を跨いで来たのだから

 あたしたちはね歩んでいるの 一歩一歩と人生って道を」

これだけの日を跨いで来たのだから